ボクシングの試合で自分の有利にするためには、対戦相手のタイプやファイトスタイルなど、特徴や弱点を事前に調べることが大切です。
そして相手のタイプによって、どういう戦い方をするか、攻撃と防御を組み立てて戦略的に試合にのぞみます。
以下は例として、6パターンの戦略をまとめました。
背の高い相手と戦う場合
背の高いボクサーは、リーチが長く、手を伸ばしたときの突っ張る力が強い特徴があります。
ただ、それだけ守備範囲が広くなりますので、その動作も鈍いことが弱点です。
したがって相手のインサイドに飛び込んで攻撃する作戦が弱点をつく形になります。
相手の攻撃を誘ってカウンターを狙ったり、インサイドに入って相手の胸に自分の頭を密着させて、ボディーを攻撃することも効果的です。
クラウチングスタイルの相手と戦う場合
相手が亀のように上体を低くかがめて構えていると、戦いづらいです。
こういう時は、スピーディーに前後左右に動いてショートアッパーカットで攻撃します。
ただし接近状態が続くと危険ですので、そうならないように注意が必要です。
先手を打って相手のバランスをくずすことを意識しましょう。
突進してラッシュしてくる相手と戦う場合
ラッシャーは、がむしゃらに突進してくるタイプが多いです。
多めにステップして突進をかわしてボディーを攻撃するのが有効です。
強打のパンチャーと戦う場合
多くのパンチャーは左右フックが強力です。
左右強打をもらわないようにするためには、常に動いてアウトボクシングを心がけましょう。
動いてパンチから逃れることの他に、動きまわることで、相手が力の入ったパンチを打てなくなる効果も期待できます。
そしてスキがあれば意表をついて、ステップインして攻めることも可能です。
くれぐれも足を止めて乱打し合うことがないように注意してください。
カウンターパンチャーと戦う場合
カウンターパンチャーに対しては、自分から先制打を出さないで、相手の出方を待って逆襲を狙う作戦がおすすめです。
相手をイラつかせて、試合の主導権を握れば有利に進められます。
サウスポーと戦う場合
相手の左を殺すように、左回りにまわって右手で攻撃します。
左旋回でサウスポー得意の左強打をかわして、右カウンターを狙いましょう。
ただし、相手の右フックのカウンターに注意が必要です。
最後に
対戦するボクサーのタイプで、戦略が異なります。
そして試合で計画通りに動くためには、しっかりトレーニングすることが前提です。
また、試合本番では予想もしないような不測の事態も起こります。
不測の事態に陥ったときに発揮する対応力が、いわゆる「駆け引きのテクニック」になります。
したがって試合に勝つためには、戦略の他に駆け引きのテクニックも大事なポイントです。
「戦い方の戦略」と「駆け引きのテクニック」、この2つが勝利のカギになります。